おはようございます。
木を強く育てるために、雨水以外に水をあげないという育成法があります。そうすることで、厳しい環境でも生き抜いていける木になります。これは子育てや、部下の育成でも同じです。甘やかしたり、監視しすぎたりすると、子どもも部下も強くなりません。あなたは子どもや部下が、困難を糧に成長できるような環境を整えてあげていますか。また、あなた自身の環境はどうですか。
社内では、
「子育ても、部下の育成も、引っ張り上げるのではなく、下から押し上げることを意識しています。『引っ張り上げる』と『押し上げる』の違いは、方向性を誰が決めるのか、ということにあります。引っ張り上げる場合は、上から引き上げる人が方向性を決めます。押し上げる場合は、押し上げられる人が方向性を決めます。自主的に行動を伸ばせるように、下から支える親であり、上司でいたいと思います」
「私は何不自由なく育つことは悪いことだとは思いません。木を強く大きく育てるためには、質のいい肥料をあげたり、たくさんの水を与えたり、太陽がよくあたる場所に移動させてあげることも必要です。悪いのは『モノを与えて満足させる』という形です。木であれ、人であれ、強く大きく育てるために本当に必要なのは、形ではなく、木や子どもに注ぐ愛情ではないでしょうか」
「大人になれば、周りの環境を自分で選ぶことができます。仕事の意識が高い人と仕事をすれば、自然と自分の仕事の意識も高くなり、またその逆に、仕事を適当にこなす人と仕事をすれば、自然と自分の仕事も適当になります。そこで、大人は『誰と付き合うのか』ということを考えなければいけないと思います。どんな自分になりたいのか、自分が目指すべき場所はどこなのかを常に意識し、それらを実現できる環境をつくりたいと思います」
という意見が出ました。
陽明学者であり、思想家であり、教育者であった安岡正篤はこのような言葉を残しています。
「環境が人を作るということに囚われてしまえば、人は単なる物、単なる機械になってしまう。
人は環境を作るからして、そこに人間たる所以がある。則ち主体性、創造性がある。だから人物が偉大であればあるほど、立派な環境を作る。人間が出来ないと環境に支配される」
あなたは環境をつくる人ですか。それとも支配される人ですか。
自らを鍛えると同時に、子どもや部下を「環境をつくる人物」になるように導いてあげましょう。
今日もみんなで「ついてる! ついてる!」