おはようございます。
新入社員のAさんは、休憩時間中のお菓子として大きなあめ玉を差し入れました。しかしそのあめ玉は休憩時間になめきれないサイズだったので、みんな手を出すのを控えていました。そんなとき、ある先輩がこう言いました。
「休憩時間だけでは食べきれそうにもないぐらい大きくておいしそうね。仕事が終わったらもらっていい?」
Aさんの好意を無駄にせず、また同時にそのお菓子が休憩時間にはふさわしくないということを知らせた先輩の言葉は適切なものでした。
相手のことを思いやる気持ちを持って指導すれば、きっとその後輩は真っすぐに成長していきます。
社内では、
「相手のことを真剣に気づかい、考えて考え抜けば、ようやくこの言葉に辿り着けると思いますが、なかなか、自然に出てくる言葉ではないと思います。私自身であればもっとストレートに『大きすぎる』と伝えてしまうので、相手を傷つけてしまうかも知れないということに気づきました。この先輩のような指導を行えるように、自らを高めていきたいと思います」
「指導をするときは、相手への配慮が大切です。人格を否定するような発言はしてはいけません。しかし、これが指導ではなく、ビジネスの話であれば、ストレートに物事を言い切ることも大切です。『NO』は『NO』としっかりと伝えなければ、お互いに誤解してしまうこともよくあります。相手を思いやる気持ちはいつでも持っていなければいけませんが、物事をはっきりと言うことも同じくらい大切です」
「自分ならどうするか、ということを考えると、まず『ありがとう』の言葉が出てくると思います。休憩時間の差し入れですので、まずは感謝を伝えますが、その後は『大きすぎる』ということをストレートに伝えると思います。この先輩の発言のすごいところは、Aさんへの配慮ももちろんですが、この発言によって周りの人が賛同しやすい空気を作ったことにあります。このような指導ができるように努力したいと思います」
という意見が出ました。
つい自分より立場が下の人には強い言葉、強い態度で接してしまうこともあるかと思いますが、上に立てば立つほど、相手のことを思いやる気持ちが大切です。
ゼネラル・エレクトリック社の最高経営責任者を務め、そこでの経営手腕から「伝説の経営者」と呼ばれたジャック・ウェルチはこのような言葉を残しています。
リーダーになる前は、成功とはすべて自分自身の成長を指している。だがリーダーになれば、成功とは他の人の成長を意味する。
部下や後輩がいる人は、全員がリーダーです。下の立場の人を成長させるために、どうすればいいかということを考えて指導していきましょう。
今日もみんなで「ついてる! ついてる!」