
おはようございます。
ある研究者が、「人生の全てをデジタルデータとして記録する」研究を進めているそうです。その研究内容とは、頭にデジタルカメラを着けて、見聞きしたものを24時間記録し続け、自動的に分類して、検索できるようにすることを目指すというものです。
全ての人がカメラを着けて生活すれば、「言った、言わない」の小競り合いから、事件や事故まであらゆることが録画記録で確認できるようになります。しかし、そのような社会で暮らしたいでしょうか。大切なのは、カメラなどの監視がなくても、正しい行動をすることです。
社内では、
「この研究は、犯罪の抑止力にもなるうえ、産業や工業の分野でも役に立つはずなので、どんどん発展してほしいです。しかし、一方で、この技術が実用化されることに不安も感じます。正しい行動をする人が増えても、その理由が『カメラがあるから』では、真によい社会とはいえないからです。世の中が便利になった現代だからこそ、私たちは自分の中身をより磨かなければならないと感じました」
「この研究のように、技術は日々進歩していきますが、それをどう使うかは人間次第です。たとえば、元は素晴らしい技術であっても、その仕組みに振り回されたり、悪用する人間がいたりしては意味がありません。せっかくの便利な技術をきちんと使いこなし、よりよい社会にするためにも、一人一人が品性を高めていく必要があると思いました」
「知り合いに、普段は真剣に仕事をしないのに、外部から見学者が来たときにだけ、きちんとした振る舞いをする人がいます。本人は、うまくやっているつもりなのでしょうが、そんな人はもちろん周囲に信頼されていませんし、いつかは外部にも正体がばれてしまうはずです。これからどんな社会になっていこうとも、信頼を集めるのは、本人の人間性であることは変わらないと思います」
という意見が出ました。
デジタルカメラの技術は日々進歩し、以前よりも高精度なカメラを日常的に使うことが可能になりました。町のいたるところに防犯カメラが設置され、犯罪や事故の解決に役立っているのもその一つです。しかし、本当に人々が安心して暮らせる社会とは、監視が厳しい社会ではないはずです。私たちが目指さなければならないのは、信頼し合える社会です。一人一人が、『誰が見ていなくても正しい行動をする』ことを心掛け、人間性を高めていきましょう。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」