
おはようございます。
南米・ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領は、就任時代、世界でいちばん貧しい大統領と呼ばれていました。給料の大半を貧しい人のために寄付し、公邸には住まず、古い車を自ら運転していたため、そう呼ばれたのです。
ムヒカ前大統領は国際会議で、「貧乏とは、少ししか持っていないことではなく、かぎりなく多くを必要とし、もっともっとと欲しがることである」とスピーチしました。
これは仏教の教えである「少欲知足」につながる考えです。「少欲知足」とは、今以上のものを欲張り過ぎず、現実を受け入れ、現状のままで満足することを意味します。
社内では、
「人間誰しも欲があるものです。私も人の持っているものをうらやましく思ったり、流行に影響されたりすることがよくあります。今日の話を聞いて、自分の欲求に振り回されてばかりではいけないと反省しました。ムヒカ前大統領の言うとおり、物をたくさん手に入れても心が貧しくては本当に豊かとはいえません。これからは、今あるものに感謝し、身の丈に合った暮らしを目指したいと思います」
「『少欲知足』の少欲とは、自己中心的な欲求を表します。それに対し大欲とは、多くの人のための志の高い欲求のことをいいます。ムヒカ前大統領は、『国民を幸せにしたい』という大欲があったため、質素な暮らしをしていても満たされていたのでしょう。本当の幸せとは、人の幸せを願う生き方にあるのだと、あらためて思いました」
「会社で働く以上、利益の追求は必ずしなければならないものです。しかし、『自分たちがよければそれでいい』という姿勢ではいけないと思いました。ムヒカ前大統領のように、他の人の幸せを願い、全社員や社会に貢献できる働きをしたいです」
という意見が出ました。
「世界で一番貧しい大統領」と呼ばれたムヒカ前大統領ですが、自分のことを貧しいとは思っていません。「本当に貧しい人は、ぜい沢な暮らしを保つためだけに働く人だ」と公言し、物欲に振り回され、大切なものを見失っている人たちを批判しています。
ムヒカ前大統領のように、他人の幸せのために生きている人は、心が豊かであり、多くの人から慕われ、充実した人生を送ることができます。
大切なのは今、目の前にある幸せに感謝し、他の人の幸せを願うことです。欲しがるばかりでなく、心を豊かにする生き方を目指しましょう。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」