
おはようございます。
長野オリンピックが開催された1998年、長野には報道陣や観客が国内外から押し寄せました。鉄道網が整備されていない県内の移動手段は、もっぱらバスかタクシーでした。ほとんどのタクシー会社が貸し切りの申し込みを受けるなかで、中央タクシーだけが応じませんでした。いつも利用してくれるお客さまのために通常営業を続けたのです。
社内では、
「目の前に特需があるとわかると、目先の利益に捉われるものです。しかし、中央タクシーはいつも利用してくれるお客さまを大切にしました。その結果、今まで以上の信用を獲得し、特需以上の利益を得られたことは素晴らしいと感じました。私も本質を見抜く力を身に付けていきたいです」
「目先の特需を断ることは勇気のいることですが、お得意先の心を最優先する企業の方針に感動しました。経営において先を見通しにくいことは多々ありますが、本当の信用とは何かを学ぶよいお手本になる実例でした。判断基準の1つの指針としたいです」
「みなこぞって貸し切りの申し込みを受けたということは、どこの企業も自社の利益を優先したということだと思います。しかし、中央タクシーへは自社の利益よりもお客さまファーストを実践したからこそ、信用を獲得できました。先を見据えた判断が重要だと思いました」
という意見が出ました。
「損して得取れ」という諺があります。一時的には損をしても、将来的に大きな利益になって返ってくるように考えよ、という意味です。とかく目先の利益に捉われ、通常の固定のお客さまが支えてくれていることを忘れると、信用はなくなります。信用がなくなることほど企業にとって痛手はありません。いつものお客さまに誠を尽くせば、社会的信用はいやがうえにも高まるのです。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」