おはようございます。
中国の兵法家・孫子は、「兵は拙速なるを聞くも、未だ巧みの久しきを賭ざるなり」と言っています。戦争とは、莫大な費用や犠牲を払う大変なことだから、長引かせて国が疲弊しては意味がない。完全に勝利しなくとも、目的を達成するに十分な勝利であれば、それ以上の欲を出さず、早く終えることが重要だということです。仕事においても「完璧はありえない」という事実を踏まえ、まず形にして「完成」を目指しましょう。
社内では、
「良いアイデアも自分の手元に抱え込んでいたり、時間を掛け過ぎてしまったりしては時機を逸してしまう場合があります。完璧でなくとも、まずは形にして、多くの意見に耳を傾け、それを磨き上げて完璧を目指すことが大切だと思いました」
「学生時代、ある作品を作る授業がありましたが、先生から『完璧よりまず完成を目指しなさい』と指導されたことを思い出しました。完璧を求めて作り始めると委縮してしまい前に進めませんでしたが、完成を目指すのであれば心に余裕ができて先に進めたのです。形にしたものを先生や同級生に指摘してもらい、自分のなかで完璧と思える作品を作ることができました」
「仕事において完成以上に完璧を求めることは必要です。ただし、その完璧は社内の品質管理基準に準じた完璧です。商品がお客さまの元に届いた場合、好みや趣向によってご批判やご指摘を受けることがありますが、社内では完璧を求めて仕事をすることは必要だと思いました」
という意見が出ました。
何事も妥協できないとか、生き方が不器用など、人それぞれにやり方や考え方が違うため、どこまでが完璧で、どこまでが完成なのか、また完璧がよいのか、完成することがよいのかは判断が難しいものです。しかし仕事をするうえでは手を抜かず、肩の力を抜いて前向きに取り組むことが大切です。その過程で、完璧にこだわり過ぎず、まず形にし「完成」させて、より上を目指していくことが必要なのです。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」