Fさんが、子どものころから祖父に言われていることの一つに「仕返しをしない」というものがあります。祖父は、仕返しをしても何もならない、忘れなさいと教えます。
納得できなかったFさんは、自分を無視した同級生を、同じように無視してやろうと考えたことがあります。そうすれば気持ちが収まると思ったからです。しかし、いざ実行してみると、ますます怒りや悔しさが増してきて、余計に苦しくなりました。
それからFさんは、嫌なことがあってもすぐに態度に出さず、「間」を置くことにしました。
社内では、
「仕返しは、ケンカをしている双方にとって損です。嫌なことを言われても、一旦ぐっとこらえて、なぜそうなったのかを考える。そんな大人の対応をしたいと思います」
「昔、よくいじめられ、その相手を無視し続けました。結果、いまだによい思い出はありません。なので、マイナスの連鎖を自分で食い止め、良い関係を築ける努力をしようと思います」
「怒りは6秒数えたら収まると言われます。怒りを抑え、一日寝貸して考える習慣を身に付けるようにしています」
という意見が出ました。