教科書開発などで知られる教育者、陰山英男さんが「聞く能力を高めるドリル」を作ったときのことです。陰山さんは、「人の話がしっかり聞ける」とは「脳がしっかり働いている」ことと同じだと考えました。
そこでドリルに付属するCDを被験者に聞かせ、その内容をあらゆる年代の人に覚えてもらう実験を実施。しかし、予想に反して脳はほとんど反応しませんでした。
陰山さんは、どんな方法でもよいので内容を記憶するよう指示したところ、多くがメモを取ったのです。すると脳が激しく動き出しました。内容を聞き取るには「書く」という行動が重要だとわかりました。
社内では、
「朝、いつもラジオを聞いていますが、家事をしながらだと内容をあまり覚えていないことがあります。聞き流すより、手で書きとることが大切だと知りました」
「学生時代は教授の話を鉛筆でノートにたくさん筆記していたので、脳が覚醒していた気がします。物覚えもよく、頭の回転も早かった記憶があります。最近は日記がその代用をしています」
「メモを取ることに必死で内容を覚えていなかったことや、わかった気になっていたこともあったので、やはり相手の話に、真剣に心を傾けて聞くことが大切だとあらためて感じました」
という意見が出ました。
書くという行動は、「しっかり聞こう」という心の表れでもあります。脳を生き生きと動かすためには、まず心を動かし、手を動かすことが大切です。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」😄☀