鎌倉時代の随筆家、吉田兼好の著した『徒然草』のなかに、「高名の木登り」という話があります。
ある日、「木登り名人」といわれた男が、高い木に人を登らせて梢を切らせていました。いかにも危なく見える高所での作業には何も注意しません。軒の高さほどまで降りてきたときに初めて、「けがをしないように気を付けて降りなさい」と声を掛けました。
「そのくらいの高さなら飛び降りても降りられるでしょう」と兼好が尋ねると、男は「高く危ないところは、自分で注意するので何も言いませんが、失敗は簡単なところで起こります」と答えたのでした。
社内では、
「簡単なことほど予想外のミスを起こす経験は、誰しもあるものです。簡単な作業ほど気を引き締めてやっていきたいです」
「ゴールが見えると、人は気が緩みがちになります。例えば階段を下りているとき、最後の一段を踏み外してしまったことがあります。気を抜かず、最後まで走り切るようにします」
「新入社員は気が張っているからミスをしにくいですが、ベテランは慣れているために、気づかないミスを犯しがちです。ベテランほど、気を引き締める必要があると思いました」
という意見が出ました。
慣れている仕事ほど、油断しやすいものです。最後まで気を抜かず、集中して仕上げることが大切です。新人はもちろん、ベテランこそ心に留めておきたい戒めです。
今日もみんなで「ついてる!ついてる!」😄☀