2007年7月4日、20世紀最後となるアメリカ独立記念日での出来事をです。洋上式典には世界各国の海軍が招待され、日本からも自衛隊の練習艦「かしま」が参加し、ニューヨーク港に停泊しました。
翌日、イギリスの豪華客船クイーンエリザベス号が入港してきたときのこと、天候不順のせいで客船はコントロールを失い、「かしま」の艦首に接触してしまいました。
クイーンエリザベス号から、艦長のメッセージを持参した機関長と一等航海士に「別段気にしておりません。女王陛下にキスされて光栄です」とユーモアで返したのです。
さすが一国を代表する海軍士官だと、イギリス本国でも評判になりました。
社内では、
「抗議するよりも、度量を示すことで、リーダーとしての器を示した例だと思います。素直に感心しました」
「こういったユーモアのある返答をするためには、豊かな教養も必要です。リーダーとしての器をつくるためには、さまざまな努力が必要だと思いました」
「海外での対応は、思いがけない問題に発展することもあります。事態を見極め、落ち着いて対応できるのは普段からの訓練の賜物なのでしょう」
という意見が出ました。
国際問題に発展しかねない事案をユーモアで返した艦長の器の大きさは、その場にいた各国海軍の間で語り草になりました。
責任や権力が大きいほど、「長の器」も求められます。リーダーを務める人は特に、肝に銘じておきたいことです。今日もみんなで「ついてる!ついてる!」😄☀