東京都千代田区にある麹町中学校の校長を務める工藤勇一さんは、宿題や定期テストを廃止するという改革をし、実績を挙げています。赴任して2年目に夏休みの宿題をなくし、その後は宿題の全廃に踏み切りました。
「自律的に学ぶ経験を積まないと、決して工夫して仕事ができる人にはなりません」と工藤さん。ただの作業にしかならない宿題は意味がなく、もし宿題を出すならば、できない問題をできるようにする学習をすべきだと言い、自分で考えたり、調べたりする力が必要になるのです。
社内では、
「宿題をなくすためには、普段からの授業の中で、自主的に考える方法などを教えているのだと思います。自由でいるためには、自律的な生活が重要だと感じました」
「夏休みの宿題の中では自由研究が好きでした。自分でテーマを決めて、その研究をしていました。視点が面白いと先生に褒めてもらいました」
「私はいわゆる学校から出ていた宿題は7月中に全て終えて、8月は好きな絵を描くことに没頭していました。田舎で昆虫を捕まえて名前や生態を調べたり、その絵を描いたり、楽しいことが目白押しだった夏休みが懐かしいです」
という意見が出ました。
自律の精神は、子どもにはもちろん、社会人にこそ大切なことです。自分の時間を、自分の考えで過ごすことの大切さに気づくためにも、自分で決めて取り組む意欲を持つことが大切です。実際に自分の時間を有意義に過ごせているか、振り返ってみましょう。
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