林 敏之

林 敏之

はやし としゆき

株式会社MARUプロ代表取締役

昭和35年生まれ。徳島市出身。元ラグビー日本代表選手。
徳島県立城北高校から同志社大学、卒業後は神戸製鋼所で、日本を代表するラグビーのロックの選手として活躍。現在はラグビー普及と将来世代育成の活動に取り組み、NPO法人ヒーローズ理事長、株式会社MARUプロの代表、東京エムケイ株式会社取締役、株式会社ヒガシトゥエンティワン顧問などを務める。

「感動」こそがチームを輝かせる

オックスフォードへの留学

神戸製鋼時代には、人生の転機となることをたくさん経験しました。前回の全国社会人大会での初優勝もそうですが、イギリスのオックスフォード大学に留学したことも、大きな学びとなりました。オックスフォード大学とケンブリッジ大学との間で開催される「バーシティマッチ」に出場した選手は、「ブルー」の称号を得られます。栄誉あるその称号を得ることは、留学の最大の目的でした。このバーシティマッチにおいても私は「感動」の大切さを学びました。試合前のロッカールームで感極まった私は仲間の一人一人に抱きついて必勝を誓いました。普段は冷静なチームメイトたちですが、そのときは私の思いが伝わり全員が興奮につつまれグラウンドに踊り出ました。そして勝利したのです。試合後キャプテンが、「ハヤシの涙で、みんなが盛り上がった。素晴らしい雰囲気だった」と言ってくれました。感動がチームの力を引き出したのです。

引退後の決意

私は現役引退後、神戸製鋼所に定年まで勤めました。神戸製鋼所に勤めているときは同グループの教育部門に携わり、定年後はさまざまな企業の社員教育や採用業務のお手伝いをさせていただいています。引退後、私はラグビー人生で得たさまざまな学びを、多くの人に伝える活動をしています。特に、「感動」はなくてはならないものだと思っています。感動する人間は、文字通り「感じるから動く」わけです。そして人生は、「何に対しどう感じるか」で決まります。そのスタートは、「何かにときめくこと」です。私にとって最初のときめきはラグビーとの出合いでした。そのときのワクワクした気持ちが夢につながり、感動を生み、ここまで歩んでこられたのです。

現在の私の使命は、感動人生を歩むヒーローを数多く育成し、
輩出することです

誰もが人生のヒーローになれる

さらに大切なのが「夢」です。自分の夢を見つけ、その夢を追いかける過程でこそ人間は成長します。私にとって夢を与えてくれたヒーローは高校日本代表になったときに出会った山口良治先生でした。夢を追いかける人はみんなヒーロー。自分の可能性、素敵な自分と出会うことにより皆が自らの人生のヒーローになれるのです。小学生のラグビー大会を企画・運営するNPO法人「ヒーローズ」は、「子どもたちに自分の人生のヒーローになってほしい」という思いを込めて、この名称を選びました。

伝え続けていきたいこと

他人から見て、「よく頑張っているなあ」と思うようなことでも、その人にしてみたら、「好きでやっていることだから」と苦労している実感がないことがあります。それは、「Have to(しなければならない)」ではなく、「Want to(したい)」で動いているからです。自分しか感じることのできない意味や価値に出合ったとき、「Want to」で動けるようになります。出合うためには感性を常に自由にしておく必要があります。誰しも、自分のなかにある夢、希望、可能性を見つけることができたとき、目が輝き、モチベーションが上がります。私はそれを引き出すお手伝いをこれからも続けたいと思っています。

「HEROES PROJECT」開設しました。

ONE FOR ALL,ALL FOR ONEの文化を広めていくため、さまざまな活動を通して情報を発信していきます。
https://heroes-project.com/