【部下に読書の習慣がないのが心配です】社内の悩みを解決する朝礼
2023年04月03日
コラム
今日のお悩み
Q 「部下に読書の習慣がないのが心配です。社会人として少しでも教養を身に付けてほしいのですが、アドバイスしても興味が持てないようです」
A わかります!老婆心といいますか、どうしても心配になってしまいますよね。今の世の中、情報は書籍に限らないので、あまりうるさく言うのも……。でも、ネットの情報だけでは豊かな教養を身に付けることはできないのも確か。
そんなときに有効なのが、毎日少しずつやる本の音読です。1日1ページ、歴史上の人物や、名作の一節などを読み上げてみてはいかがでしょう。国際的なニュースもいいですね。朝礼の時間のルーティーンにすれば、無理なく続けられるはずです。朝礼用に1日1話が掲載されている冊子を使うのもお勧めです。
解決のため、↓↓↓の朝礼記事も参考にしてみてください。
古典に触れる
新元号「令和」の出典元として、『万葉集』の人気が高まっています。学校の授業で習ったことを、思い出した人も多いのではないでしょうか。
『万葉集』は7世紀後半から8世紀後半にかけて編纂された、古代の和歌集です。技巧を凝らした貴族の歌が中心である『古今和歌集』や『新古今和歌集』に比べ、庶民の歌も多く取り入れられているのが特徴です。
防人の歌もその一つといえます。防人とは、九州沿岸の防衛を担う人たちのことで、諸国から徴兵されました。いくつもある防人の歌は、故郷の家族への思いが込められているものが多いです。
「吾が妻も 絵に描き取らむ 暇もか 旅ゆく吾は 見つつ偲ばむ」
出掛ける前に、妻を絵に描き取る時間があったらよかったのに。旅先でそれを取り出しては妻を思い出すことができただろう、という意味です。
今でいうと、単身赴任をする人が、家族の写真を大事に持ち歩くような感覚でしょうか。現在の私たちと変わらない、働く人の素直な気持ちが伝わって
きます。古典文学は、はるか昔に暮らした人々の心情を今に伝えてくれます。「難しい」と敬遠せず、親しむ機会を増やしていきたいものです。
今日の言葉:日本の財産である古典に親しみましょう
(『月刊朝礼』2019年6月20日の記事)