【接遇のレベルを上げたい】社内の悩みを解決する朝礼

2023年04月15日

コラム

今日のお悩み

Q 「サービス業を営んでいる企業です。スタッフの接遇レベルを上げたいと思っていますが、どうすればいいでしょうか

A わかります。レベルの高い接遇とは、つまり臨機応変な対応。あらゆる状況やニーズに応じて、お客さまに満足していただく対応をすることが大事です。そのために必要なのは「想像力」。お客さまが何を求めているか、この場で何が必要かを想像できる力です。

想像力を養うため、有効な手段としては、「本を読む」「誰かの体験談を聞く」などの方法があります。世の中のさまざまな仕事で起こる問題と解決策を知ることで、「もし自分だったらどうするだろう」と考えるきっかけを得られます。リーダーが、適した事例を話したり、文書にして配るのもいいでしょう。

解決のため、↓↓↓の朝礼記事も参考にしてみてください。

ちょっとがすごい

Eさんには、行きつけのおすし屋さんがあります。カウンター席でゆっくり時間を過ごすのを、週末の楽しみにしていました。従業員はみんな礼儀正しく、居心地のいいお店です。
ある日、隣に座る男性客が、Eさんに続いて握りずしを注文しました。
数分後、同じタイミングで、すしが2人の前に置かれたとき、Eさんはあることに気づきます。
Eさんのすしは右手で取りやすいように置かれているのに、男性の分は左手で取りやすい向きになっていたのです。食べ始めた男性を見ると、確かに左利きでした。何も言われなくても、お客さまに合わせて盛り付ける繊細さに感心しました。
会計時、店長に挨拶してからそのことを褒めると、店長はこう言いました。
「ありがとうございます。あの板前は、若いけれど気遣いができるんです。ちょっとのことなんですが」
「そのちょっとの差がすごいと思うんです。気づかない人が多いからこそ、際立ちますね。ごちそうさまでした」

今日の言葉:上質なサービスは観察力と想像力から

『月刊朝礼』2020年9月17日

予約の確認

Bさんは、夏の長期休暇に向けて旅行の予定を立てています。じっくりとプランを検討したかったこともあり、以前から付き合いのある旅行代理店にアポイントメントを入れ、会社帰りに立ち寄りました。
「本日予約をしていたのですが」と、カウンターで名前を伝えると、応対してくれた女性は困ったような顔でパソコンの画面を確認しています。Bさんは、自分が日時を間違えていたことに気づきました。
「すみません、出直します」と恐縮するBさんに、女性は「恐れ入りますが、しばらくお待ちいただけますか」とほほ笑み、担当者に内線電話をかけます。
「Bさまがいらっしゃいましたが、今からお願いしても大丈夫ですか」
その配慮した言い方に、Bさんは感心しました。「予約の日時を間違えておられるのですが、どうしましょう」とでも言われていたら、恥ずかしくていたたまれなかったでしょう。また、予約を取って来ている利用客の耳に入れば、気を悪くするかもしれません。
お客さまの前では、発言に十分注意しましょう。どのようなときも、人の気持ちに配慮した言い方ができるようにしたいものです。

『月刊朝礼』2018年6月18日

「観察力」と「想像力」

「あの人は気が利くね」「あのお店のスタッフは気が利いていて良いよ」など、誰かを褒める表現の一つに「気が利く」という言葉があります。
細かなところまでよく気が付く、心が行き届く、機転が利くなどを意味し、仕事では特に重んじられることです。
「そんな人になりたい」と思う人も多いはずですが、具体的にはどのような心掛けが必要でしょうか。
まず、重要なのが「観察力」です。そのときの状況や相手の様子を観察することで、次に何をすべきかがわかります。このとき、冷静さが必要です。自分のことばかり考えていては、周囲に注意が行き届きません。
次に、「想像力」です。「今、相手はどのようにしてほしいだろうか」と考えることが、先の行動へとつながります。
これらのことを注意しても、すぐに「気が利く」人になれるわけではありません。場数を踏み、経験を積むうちに、状況に応じた行動ができるようになっていくのです。
若いうちは特に失敗を恐れず、さまざまな人と交流することが大切です。

今日の言葉:気が利く人を目指しましょう

『月刊朝礼』2021年12月2日

この記事の著者

梶谷 友美

『月刊朝礼』編集長

画立案、原稿作成、取材、写真撮影、デザイン、校正・校閲……。プロの技術と知識で本づくりのお手伝いいたします。イメージを形にするのが編集者の仕事です。著者が納得するまでサポートいたしますので、何でもお気軽にご相談ください。