【社長に聞く!第一弾】株式会社TECNES
『月刊朝礼』を活用した朝礼で
チームワークを高めて現場の安全を守る
株式会社TECNES 代表取締役
田中義和さま
私たちは商業施設やビル、マンションの電気・通信設備や電柱・鉄塔の送配電設備施工などの配線工事を主に行っています。お客さまに信頼していただくために、「技術」「安全」「絆(人間性)」を追求し、どこよりも高い技術力や安全力、そしてどこにも負けない人間性をお客さまに提供します。仕事を通して、笑顔あふれる社会を実現することを理念としています。
信頼関係・人間関係の構築ができるツールを探していた
--『月刊朝礼』を朝礼で使うことになった経緯を教えてください。
私たちの仕事は危険作業が伴うため、仲間とのコミュニケーションは必須です。昔は「今日は飲みに行くぞ」と声を掛けて社内の人間関係を深めていたものですが、時代も変わり、社員が増えていくにつれ社員間のコミュニケーションが取りにくくなっているのを感じていました。
例えば、高所での作業中、危険に気づいているのに、後輩が先輩に「危ないですよ」と言いづらかったらどうでしょう。コミュニケーションの不足は、生命の危険にもつながります。このままでは、背中を預けられるような人間関係を保持できないと考え、コミュニケーションツールの必要性を感じていたところ、『月刊朝礼』に出合いました。
朝礼のスピーチは社員のコンディションのバロメーター
--『月刊朝礼』を社内ではどのように使われているのでしょうか?
コミニケ出版から提供される『月刊朝礼』の使い方を参考にして、朝礼に取り入れています。その日の記事に対して、おのおのが1分間のスピーチを行うのですが、普段は流暢にしゃべる人が言葉に詰まっていたり、いつも明るい人がなぜか今日は暗かったりすることがあります。気になって「何かあったの?」「今日、調子が悪いのかな?」と声を掛けると、「いや実はね……」と、当人の事情を理解する場面につながることがあります。「いつもと違う」ことに気づくのは、事故を防ぐためにとても重要です。「この人、今日は調子が悪いみたい」とわかれば、注意してよく見たり、危険な作業をさせないようにしたりなどの判断もできます。朝礼のスピーチは社員のコンディションのバロメーターになるのです。
『月刊朝礼』には、「人を思いやること」「感謝すること」「プロ意識を持つこと」など、働くうえで大切なメッセージが毎日の記事に掲載されています。私が不在のときも、経営者やリーダーが言うべきことを別の形で『月刊朝礼』が伝えてくれているのはうれしいですね。お客さまへの接し方や仕事の姿勢などの話は、新人にもベテランにも通じる良い学びになります。
また、一人一人が考えていることやその人の特徴、性格など、人となりがわかるのも『月刊朝礼』の良いところです。記事に対する感想を一人ずつ述べることで、「この人はこんなことを考えていたのか」「そんなことがあったのか。うちの家庭と同じだな」など、互いに共感するポイントが増えます。以前なら、「いけすかないやつだな」と思っていた仲間に親近感が湧いてきて、「この人も頑張っているんだな」という相互理解につながります。
自発的に取り組むように
--社員の人たちからの反響はいかかでしょうか。
当初は会社からの指示だから仕方なく……という状態でした。弊社は技術職がメインなので人前で話す機会も少なく、初めは1分間のスピーチでも難しい社員もいました。数年続けた今は、社員が率先して『月刊朝礼』を使用している姿を見かけます。導入して7年ほどたち、朝礼の習慣は社員の間にしっかり根付きました。
人間力やスピーチ力の上達・社員のチームワークが強化
--『月刊朝礼』を導入して、どのような効果がありましたか?
まず、内面の変化が大きいです。若い世代がしっかり自分の意見を言えるようになったとたくさんの報告をもらっています。さらに、ベテラン社員も若い世代の考え方を理解できるようになりました。時間がたつほどにさまざまな変化が見えてきているなと感じているところです。
また、社員のスピーチ力が著しく向上したと思います。人前で自分の意見をしっかり述べることができるようになりました。得意先でも自分から話し掛けるようなこともあると聞きます。人間力・スピーチ力ともに磨きが掛かってきたと感じます。
社員たちは会社がどういう思いで『月刊朝礼』を導入しているのか、意図を汲んでくれているので、朝礼時に互いのスピーチをしっかり聞いてくれています。朝礼後に「何かあったんか?」と社員間の会話から聞こえてくるのは、いいことだなと思っています。
危険を伴う仕事に最適
--今後、どんな企業に『月刊朝礼』を勧めたいと思われますか?
私がお勧めしたいのは、私たちと同じ、建設関係や工場、物流など、危険を伴う作業がある企業です。どの企業においても、安全には細心の注意を払っていると思います。しかし、たとえばその日は同僚とけんかをしてイライラしていたとか、家族のことで悩みがあるとか、心が乱れていると集中力がなくなり、普段しないようなミスをしてしまいます。
そんなとき、仲間とのコミュニケーションが円滑であれば、ミスや事故を未然に防ぐことができます。『月刊朝礼』を活用することで、互いの考え方が理解できて距離が縮まり、社内のコミュニケーションが活性化します。信頼関係ができれば、困っていることも相談しやすく、問題の解決も速くなります。私たちは『月刊朝礼』で現場の安全を守ることができていると思います。
総合建設事業を展開する
--今後の目標をお聞かせください。
現状、電気や電気通信に重きを置きながらさまざまな工事を手掛けていますが、出会うお客さまから総合建築のお問い合せをたくさんいただいています。時代の背景として、社員の育成や社員獲得が厳しくなっていますが、『月刊朝礼』を活用することで、そういった課題も解決していけたらと考えています。
将来的には電気や電気通信のみならず総合建設事業を手掛けられる体制づくりを行い、社会に貢献していくことが目標です。